megamouthの葬列

長い旅路の終わり

孤独を巡る物語、その淀み

孤独癖というのがあるらしく、私もそういう性質を持っている一人だと思う。人と関わるのが嫌いというわけではないが、飲み会だとか、遊びに行くだとか、そういう約束をしてしまった直後から、その予定が妙に気になって、億劫になり、当日になると、何故こん…

先月の懺悔、虚無感の顛末、物語

こんにちは、ハイボール作って一人で「アル中カラカラ」を真似しているmegamouthです。どうせ皆さん、なんとかカップとかでお忙しいでしょうから、手短に6月の懺悔です。 Books&Appsに寄稿させていただきました blog.tinect.jpおおよそ半年ぶりに寄稿させて…

隣のテロリズム

元々書きたいことはあったが、なんとなく書けないし、それが件の殺人事件の影響なのか、自分でも判然としない。 なので、以下はただのクソエントリであり、覚書でもない。本当は公開すべきものですらないのかもしれない。 * 私の高校時代の恩師は、世界史の…

巷説IT企業奇譚

山伏 他社に派遣されているエンジニアたちが月一回の帰社日にオフィスに集まってくると、社長の隣にいかめしい山伏が立っていて、集まった社員を水晶玉のようなまん丸な瞳でねめつけていたので、皆驚いた。社員とは対照的に社長は上機嫌の様子で、件の山伏の…

今月の懺悔、閉店と開店と幻の追慕選集

お久しぶりです。3年後のIPOを目指しているmegamouthです。聞くところによると、なんかこのブログ、閉店していたらしいんですよ。 そんでProも解約するとか言って。 結果、全然解約してないんですよ。独自ドメインずっと使ってる。 毎月コツコツ1008円払って…

1999

私たちの世代について、説得力のある主張でもなく、論評でもなく、ただ、腑に落ちる話をしたいと思っている。1999年のある日のことを覚えている。 その日は家庭教師のバイトがあって、私は外で時間を潰す必要があった。空は厚い雲で覆われていて、まとわりつ…

弊社から社員が退職しました

5月末付で、弊社のエンジニアが退職することになりました。 彼は私がこの会社の社長を勤めて、初めての新卒採用の社員の一人だっただけに、思い入れも強く、彼の人生が輝かしいものになることを祈念せずにはおれません。弊社は大手企業様との直接取引の案件…

終わりの季節

職場を戦場に例えるのは良い趣味とは言えないが、この会社では的外れではないように思う。 ここではいつも、納期だけが決められた曖昧な仕事がやって来たかと思うと、最後の1ヶ月で決められた仕様や、営業の怒号が、哀願が、テスト不合格の結果や、クライア…

4つのしまりのない鎮魂曲 4/4

4 金がないのである。 どうしてこんなに金がないのか。 花輪和一の「刑務所の中 (講談社漫画文庫)」(私はこの漫画の台詞を全て諳んじることができる)から引用すれば、「貧乏の天才だな」と言ったところである。 フリーランスWebエンジニアである私は、多少…

4つのしまりのない鎮魂曲 3/4

3 そこの停留所からバスで20分ほどだ、と三島に言われて、その鍾乳洞にやってきたが、入り口から5分ほどで、私はサンダルで来た事を後悔しはじめていた。 進路は金属板や平らにならされたコンクリートであったが、それらは天井から際限なく落ちてくる水滴に…

4つのしまりのない鎮魂曲 1/2

1 それは特別な夜ではあったが、家全体を覆う奇妙な沈黙以外は普段と変わったところはない、平凡な夜でもあった。 私は、プロバイダから届いたVDSLモデルを電話線につないだりして、インターネットの設定を終えたところだった。 振り返ると母が所在無げにリ…

閉店のお知らせ

いつもご愛顧いただき、ありがとうございます。 このたびmegamouthの葬列は、 2018年1月27日をもちまして、閉店することとなりました。 これまでの皆様からのご支援、心より感謝申し上げます。 * 過去ログまで全部消すバカがあるかっというお声をいただき、…

鬱病で貧乏でキモいおっさんエンジニア

本当に書きたいものがあるし、書いているのだが、いつまでたっても納得がいかず、掲載出来ないので、今回も一発書きである。 毎度、言い訳から始まって申し訳ないと思うのだが、たまには愚痴を吐かせて欲しい。ダメだと言われても書くのだけど。私はこのブロ…

喧嘩乗り場

あまり、ネット時事評論的なことをしたくはないのだが、最近見ているRSSフィードの内容がどれもつまらないので、辟易している。そういった中で目立つのが、twitter上の議論とかそれをまとめたサイトである。韓国のアレとか、年末の黒塗りのアレとか、安倍首…

今年の懺悔と隠しブログの三悪人

年末までに簡単な小説一遍と、「なろう小説」を完結させようと思っていたのだが、体調がすぐれず、起きていられないので、どうにも無理なようだ。 直近の懺悔としてはこんなものだが、年末に読むものが無いという読者の為に、ブログを休んでいた時期にこっそ…

中国のIMCO TRIPLEX SUPER

ベランダに差し込む風は冷たく、衣服や皮膚をなんなく素通りして、肉体の芯と、対応する私の精神の核心を怯えさせた。私は煙草に火をつけようとして、愛用のオイルライターであるIMCO TRIPLEX SUPERを探したが、いつも置いてあるガーデンテーブルの上には見…

フェティシストの先輩はいくじなし

私が今のように酒飲みでなく、駆け出しのPerlプログラマだった頃、先輩がいた。私達が仕事のコードを書いている時、先輩は聞いたこともないフレームワークのテストをしていたり、英文のサイトを読んで大半の時間を過ごしていた。 たまに気が向くと、私のよう…

本当に好きなことを見つける方法

ちょっとした論評めいた物を書こうと思って、プロットから書き出してるが、最近「書く」絶対量が減っていて、文章がすっかり下手になってしまっているので、練習がてら一発書きする。 最近、何もする気が起きないし、仕事も簡単なものがポツポツ来るぐらいな…

シフトJISを使い続ける上場企業をまとめてみた

srad.jpこういうニュースがあった。世界のWebサイトの90%がutf-8を使用している、という。昔、シフトJISでエンコードされたPHPファイルを編集させられた時、「表示」が表示できず(文字通りの意味である)バイナリリテラルを書いていたことを思い出す。 文…

『修正になんでも応えてくれるデザイナー』を憐れむ歌

いつまでも定点が残っているのも何なので、お茶受け程度の記事を書く。キャンペーンの打ち方の「悪乗りっぷり」では定評のある日清のtwitter上のネタの一つだと思うが、こういうのがあった。修正になんでも応えてくれるデザイナーさんが上司からの「チーズ感…

Twitterやり過ぎボーイと今月の懺悔

こんにちは、megamouthです。懺悔を書くのも久しぶりです。 元々、その月に書いた物の反省を綴るためのコーナー(?)なわけですが、告知Twitterという名の単なる個人Twitterにほとんど書いてしまい、書くことがなくなってどうしようかな、と思っているうち…

経営者についてのとりとめのない回想

経営者の物語を書きたいと思った。 「取材」をしようと思い、経営者の書いた本と、経営者を主人公にした小説を幾つか図書館で借りてきて読んだ。私はそこに孤独が書かれていると思っていた。出資を受け、または個人保証で金を借りてハイリスクな勝負を挑む、…

あるW3C幹部の匿名インタビュー

Webの各種技術の標準化を行うW3C。秘密主義で知られるこの組織の幹部が、匿名を条件にインタビューに応じてくれた。元は英語のニュースサイトに掲載された文章であるが、少々ショッキングな内容を含むので、以下に拙訳する。原文: http://www.kh.rim.or.jp/…

ブルー・ルームにようこそ

1 俺はもう何のゲームにも勝てないし、何の学校も卒業できないし、何の仕事も満足に終えることができない、ということがわかったのは、深夜残業の連続で脳が焼き尽くされて、大量のSSRIを噛み砕いた後だった。生憎、自分を憐れんでクヨクヨするような性分で…

プログラマをクソコードで殴り続けると死ぬ

ここにクソコードがある。誰が作ったかはわからぬ。それが、どのような経緯でクソコードとなったのか、 あるいは、最初からクソコードであったのか、それらは全てクソコード自身が知るのみである。 ファーストコンタクト ある日、営業からシステム案件を打診…

誰も勃起してはならぬ

勃起することは男にとって全ての諸悪の根源である。勃起、言うなれば、男性の性の発露が陰に陽に、女性に対するセクハラとして、さらには暴行事件などとして顕在化することは改めて述べるまでもないだろう。それ以外にも勃起の害悪は社会に蔓延している。特…

マイ アイアン ラング

徹夜明けの朝、つけっぱなしのテレビから、朝のワイドショーから、ヒステリックな女の声がTVから流れてくる。 それはある女代議士の声で、部下の無能さを車の中で罵っているのだ。その声には単なる叱責とは異なった、病的で狂気を帯びた響きがある。それが白…

反なろう小説と、万能性の核

www.asahi.com死にました。どっかの水族館に入れば見に行けるなあと思っていたので残念です。私今、すごく疲れていて、本当はこんなのを書くべきじゃない精神状態なんですけど、マイスリーとデパスと酒という、私にとっては昏倒レベルのカクテルを飲み干した…

人売りIT企業とアウトサイダー達の物語

axia.co.jpというエントリを読んだ。 書かれている内容は大まかに事実だし、「人売りIT企業滅ぶべし」という主張にも賛成である。私自身も、何の付加価値も生み出さず、プロジェクトリスクも引き受けず、登録制の特定派遣制度がなくなったとたん、SESとか準…

二つの邂逅とその対話

崑崙に至る山麓の途中、網中と呼ばれる谷に小さな草庵がある。というよりあった。 そこには過去に偉大な仙人が住んでいたとも言う人がいるし、いや、あれはただ取るに足らないことを言うだけのペテン師であったという人もいる。ともかく、今、その草庵は荒れ…