まだ懺悔の時間にはなっていないのだが、書こうとしていた話が思ったよりも厄介なので少し息抜きのエントリを書こうと思う。
先日twitterで気まぐれに4年前に増田に書いたエントリを自分が書いた、という発言をした。
一応信用されるように、増田を編集して署名もしておいた。
このエントリは当時としてはそれなりに反響があり、最近でもtumblrで引用されることがあるようで、自分で言って気恥ずかしいが、「息の長い」人気を誇るエントリなのだが、
「衝撃の告白」をしても、twitterのフォロワーに「あ、そうすか」的ないいね(勝手な想像であるが)が数件ついたぐらいで、大した反響はなかったのだった。
いつのまにか自分で思っていたより過去の人になっていたようだ。まあそれも仕方ないか、という思いと、それならそれで別に身バレする必要もなかったな、という後悔が半々である。
これを書いた時の思い出
ついでなので、増田でポエムを書いてそれが大反響を呼んだ(一応これでも当時のブクマ数で、エンタメ部門の1,2位を取ったほどなのだ)時のことを書いておこうと思う。
これを書いたのは2013年の2月の深夜だった。友人とチャットをしていて、ジョン・ピールの話になり、イギリスには海賊FMっていう文化がありましたよねーっていう話になって、そういえば俺も海賊FM聴いてたわ。という話をしたのが始まりであった。
私はチャットでも思いつくと一方的に連投する癖があるのだが、書いているうちに、これは増田向けの話だな、という気になってきたので、チャット相手が寝てしまった後に、文章に仕立てて、4時ぐらいにアップして寝てしまった。
起きて、何か反響でもないかと思ったのだが、
というコメントがあるだけであった。
そうか、これは孤独の話だったのか、と言われて初めて気づいた。
コメントくださった方ありがとうございます。
さて、私は、増田なのに、友人にURLを送りまくった。「おもしろい」という反応がほとんどだった。
おもしろかったようだから良かった。と思って私は文章をそのままにしておくことにした。
なんだか、冬の夜にひっそりと書かれた文章が誰に顧みられることもなく存在することも、この文章に漂う孤独感をそのまま表現しているように思えたからだった。
爆発した
さて、3月になってようやく冬も終わろうとした頃、はてブのホッテントリをfeedlyでダラダラ見ていると、何か見覚えのあるエントリがあった。
「海賊FMラジオのこと」
私が書いた文章だった。なんで今さらなんだ、と私は思ったが、せっかくなので、ブコメを見た。
ほとんどが賛辞だった。
当時の私はBuzzらせる時は狙って2割ぐらいは実際にBuzzらせる程度には炎上ブロガーだったが、当時は憎悪を書きなぐった結果、眉をひそめる反応が返ってくることがほとんどだったので、こういう反応は初めてだった。
けっこう色々な人から文章が上手いと褒められた気がする。今読むと文章が上手いというより、人に説明するような文章なので(元々がチャットだからである)読みやすかったのと、文末にケレン味のある情緒を加えたのが良かったのだと思う。
とにかく、その日は一日中、入れ代わり立ち代わり色々な人に褒められるわけだから、私は仕事もせずに、ずっとブコメとtwitterに貼り付いて書かれた反応を読んでいた。
一生のうちでこんなに人に褒められたことが無かったので、多分、頭がおかしくなっていたのだと思う。
内容について
さて、この文章にはくどいほど、フィクションであるとか、違法行為を助長しません、とか書いてある。
これは「バンブーラジオ」の主を気遣ってのことである。そう、色々とフェイクは入っているが、「バンブーラジオ」はそのままの名前で存在したのだ。
電波法に完全に違反していたっぽいバンブーラジオである、あくまで増田のフィクションという体裁をとっておかないと万が一でも、迷惑がかかるといけないと思ったのである。
それならちょっと名前を変えるとかすればいいのだが、今度はそうするとバンブーラジオの主には届かない気がした。
ブコメでも言及されているように、私とバンブーラジオの主の邂逅を期待されていた方もいらしゃったようだが、結局反響があった後も、バンブーラジオの主とは連絡がとれていない。
twitterで知り合いらしい人がツイートしていたり、私と同じリスナーの人を見たぐらいであった。
まあ人知れず本人が読んでくれていたら良いが、という思いはそのままである。
その節はありがとうございました。
後日談
この文章を書いた後、増田にその後の話でも書こうかと何度か下書きをしたが、どうにも最初の勢いはなく、結局お蔵入りとなった。
高校の卒業式にDJセットを持ち込んで、青空に電気グルーヴの「虹」が鳴り響いた光景とか、美しいと思うのだが、まあそういう話を語る実力が実際にはなかったのだからしょうがない話である。
これを書いた1年後に友人たちと飲みに行って、「あのラジオの話がさー」と言ったところ「まだ言ってんのかお前は」とたしなめられたので、確かにいつまでも言ってるのはみっともないなと、私はこの話を封印した。
その後、このブログを文芸ブログとして復活させて今に至る。昔とは違って、ブクマの絶対数が変わっているので、あのエントリ以上にブクマを集めるのも難しくなくなったが、私に物書きとしての快楽を教えてくれたのは、間違いなくあのエントリであった。
当時の読者と感想をくださった方々、本当にありがとうございました。
以上です。
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